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院長コラム

ゼンソクって?

ゼンソクは気管支喘息(キカンシゼンソク)のことです

 

喘息とは?
アレルギー(異物に対する免疫の過剰反応)が気管支で起こり、慢性的な炎症反応を呈して起こる呼吸器疾患です。

 

喘息の特徴
ゼンソクの症状には以下の特徴があります。
• 突然、咳が出て、息がゼイゼイして(喘鳴)苦しくなる(発作状態)
• たばこは吸わないのに咳が出る(40歳以上で喫煙されている場合はCOPDも疑えます)。
• 咳や喘鳴は夜や朝に起こりやすい。
• 刺激物や冷気の吸入で息がゼイゼイして苦しくなる。
• 運動で発作が誘発されることがある。


さらに下記の特徴を有します。
• アレルギー体質である(アトピーなど)。
• 小児喘息があった。
• 気管支拡張薬(メプチンなど)の吸入で楽になる。
• 家族に気管支喘息の人がいる(家族歴)。
上記のような症状、既往などがあれば喘息の可能性があります。

 

喘息はなぜ咳が出て苦しくなるのか
喘息は最初に示したとおり、アレルギー性の慢性気道炎症です。
主にアレルギーの誘因物質を吸入することによって引き起こされます。

 

喘息の診断
喘息は問診でおおよそ見当付けできますが、以下の検査を実施しより診断精度を上げます。

 

1)胸部レントゲン
  喘息では通常胸部レントゲン写真撮影では異常を認めません。
  別の疾患(肺炎、COPD,肺癌など)の有無の確認が主な目的です。

2)肺機能検査(肺活量を見る検査)
  肺機能検査では空気の流れが悪くなる=気流制限が確認されます。
  気管支拡張薬を使用すると気流制限が改善されることが喘息の特徴です。

3)アレルギー検査
  血液検査でアレルギー反応を認める場合もあり、特にハウスダストとダニに対するアレルギーが多く認められます。
4)呼気一酸化窒素(FeNO)検査
  喘息は白血球の一つである好酸球が引き起こす炎症です。気管支にこの好酸球炎症が起こることで、上記症状が発症します。好酸球性炎症が起こると、呼気中のNO(一酸化窒素)が上昇します。患者が吐く息の中のNOを計測し喘息性の発作があるかを確認します。診断の上でかなり意義のある検査です。
5)鼻汁・喀痰検査
  喘息では鼻汁や喀痰中に白血球の成分である好酸球が増えていることがあります。増多していれば顕微鏡で確認することができます。

  以上検査は当院で実施可能です。

※発作中に病院を受診すれば比較的容易に診断できますが、症状がない時や喫煙者でCOPDが併存している場合には診断が困難なこともあります。


喘息の治療

発作のある患者さんは、まずその発作のコントロールをします。
同時に発作を予防する治療を開始します。
治療薬の基本はステロイド薬と気管支拡張薬です。
ステロイド治療は主に吸入で行います。気管支の炎症を緩和し、継続することによって発作の予防にもなります。
気管支拡張薬はその名の通りで気管支を広げる薬です。吸入薬、貼付薬内服薬があります。

タバコは発作の誘因になります。喫煙者は禁煙をしていただきます。

気管支喘息は高血圧や糖尿病のように慢性の病気であり、継続的な治療が必要です。発作が起きないように適切な薬を適切に使用することで、健常者と同様の生活を送ることができます。症状が落ち着いてからもきちんと診療を続け、自己判断で治療を中断しないようにしましょう。

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